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学習の習慣付けが未来をつくる。マーケティング業界のリモート新卒育成術

作成者: 管理者|2021.4.13
 

新卒の「早期戦力化」を目指し、研修内容を毎年アップデート

―― 竹中さん、本日はよろしくお願いいたします。最初に簡単な自己紹介をお願いできますか。

私は、2003年にGMO NIKKO株式会社の前身にあたる株式会社日広に入社しました。新卒では鉄鋼の商社に入りましたので、実は全然違う業界からの転職組なんですよ。

ただ、当時はまだインターネットはこれから、という時代でしたから、最初からハイレベルな知識が必要とされるわけではなかったですね。その点、近年の新卒の皆さんは入社早々から圧倒的な知識量が求められるので、入社当時の自分と比べると覚えることも多くて大変だろうなと思います(笑)。会社として、そこをいかに支援できるかが非常に重要ですね。

GMO NIKKO株式会社 取締役 竹中正人さん

―― GMO NIKKOさんは、新卒の方が全体の約3割を占めていらっしゃいますよね。

そうですね、新卒採用は2006年から実施しています。育成プログラムは毎年アップデートされていますが、特にこの2、3年は、「早期戦力化」に力を入れています。

毎年内定者の方と懇親会などで話をする中で、「入社までに何をすれば良いですか」「入社するまでにできる準備はありますか」といった質問を多く受けていて。であれば、準備ができる機会を提供しようということで、数年前から新卒内定者のインターンシップを早めにスタートして、入社前から皆さんにとって有益となる成長機会を提供することにしました。

それに伴って、以前は入社後に行っていた研修を全て前倒しでスタートしています。21新卒の場合は、4月の入社時点で既に基礎知識を持ちながらチーム配属できる状態を実現できました。

―― そのような背景から、内定者の方にグロースXを使っていただくことになったということですね。

 

「オンライン完結型」の新卒内定者インターンシップを通じて、マーケティングの全体像をインプットさせたい

―― 実際の研修は、具体的にはどのような内容なのでしょうか?

最近の内定者の特徴として、学生のうちにインターンシップ等を通じて、インターネット広告に既に関わった経験のある方が増えています。ですから我々の研修も、ワンランク・ツーランク上のレベルのものを提供できなければ、内定者の皆さんの成長を加速させることができません。

―― しかも御社は事業領域としてマーケティング全体をカバーされているので、かなりインプット領域の幅が広くなるのかなという印象です。

そうですね。それがまさしく、なぜグロースXを導入したのかという理由につながってくる話でもあります。

我々は運用型広告を中心に、お客様のマーケティング活動をご支援しています。これまでは「デジタルの専門性」を武器にしてきましたが、最近ではマーケティング自体がデジタル化しているので、それだけではなかなか差別化ができないという状況があります。

お客様が持っている知識や技術のレベルが上がっていることももちろんですが、GoogleやFacebookといった広告媒体も進化していて、人を介して行ってきた領域がAIによって自動化されつつあります。この環境下で、我々の介在する価値をどう高めていくか? という課題を持っていました。

そこで数年前から、デジタル領域を強みとして持ちつつも、マーケティング全体を理解した上でお客様の課題を解決できるように事業を拡大しています。

それに伴って、マーケティング全体という視点からの価値提供を強めていかなければならないんですね。

―― つまり、マーケティング全体の知識を、グロースXを通じてインプットされたいという意図があったということですね。

はい。それに加えて、育成環境の変化もあります。新型コロナウイルスの影響もあり、オンラインで完結できる育成体制を構築する必要がありました。

その点グロースXは、スマホを使って各自が学習を進めることができ、進捗状況もリアルタイムで可視化されます。結果的に今年の内定者インターンシップは、コミュニケーション、コンテンツ、テスト含めてオンラインで完結させる形で実施ができるようにしました。

グロースXアプリを使うと、スキマ時間で学習を積み重ねることが可能

―― 今後の事業拡大に向けての人材戦略と、リモート研修という部分でグロースXとの相性が良かったということですね。最終的に導入の決め手になったことは何でしょうか?

それはやはり、学習コンテンツの内容ですね。先ほどお伝えした通り、我々自身もデジタルマーケティングの知識や技術は持っているものの、「マーケティング全体」ということで言うとまだ物足りないと感じる部分があって。

加えて、新卒の皆さんには「フラットに」マーケティングを学んでほしかったということもあります。自分たちで研修を提供することもできますが、どうしても我々独自の解釈が入ってしまう部分があるかなと思っていて。

まずはフラットに一般的な知識を習得した上で、それを自社の中で活かしていくことが大切だと考えています。グロースXのような、第三者的なコンテンツを活用して、育成をやってみたかったという理由も大きいですね。

 

進捗率90%以上を維持。自ら「学ぶ機会をつくる」人材の育成をグロースXがサポート

―― 今回ご導入いただいているコースでは、マーケティングの全体像を幅広く学ぶことができますね。

学習コンテンツ(一部)

私も学習コンテンツを拝見しましたが、マーケティングを体系立って学べるのがすごく良いですね。マーケティングは概念的なことも多かったり、人によって言うことが違ったりもしますので、共通の基盤で学んでいくことは大切かなと。

―― アプリでは、お使いいただいている方同士で、お互いの進捗を確認することもできますね。

はい。それによって、誰がどれだけ進んでいるかがお互いにわかるので、上手いこと競争意識が芽生えています。グロースXのランキング機能(※)も、人によってはかなり意識して見ているようです。

※チームメンバーの総学習時間、修了チャプター数などをランキング形式で確認できる機能

【左】管理者向けの進捗レポート 【右】アプリ上のランキング機能

また週1回、研修担当が受講進捗レポートとコメントを送付します。本人たちには日報へ学びや自分の進捗率を記載してもらうことで、受講に対する意識を高めてもらっています。

―― こうしたお取り組みの結果として、4ヶ月以上にわたって、平均98%以上の進捗率を維持されているんですね。

研修期間として行っているので、進捗率が高いのは当たり前かなと(笑)。ただ、自分で意図的に「学ぶ機会を作る」習慣づけができていることが大きいです。

業務をしながらなりゆきでスキルを身につけることは、おそらく誰でもできます。それだけではなくて、業務をしながらも、自分で意思を持って学ぶ時間を作っていける人材に育てていきたいと思っていて。

それによって、今後の成長の速度や幅が大きく変わってきますから。今は環境の変化が早く、技術もどんどん進化していく時代なので、業務の中だけの学びでは追いつけなくなってしまいます。

グロースXを通じて内定者全員が同じプログラムを受けることで、これまでは個人に任せていた「学習すること」への意識付けができることが、大きな価値だと考えています。

―― 実際に皆さん、コツコツ学習を進められていることがわかりますね。

管理者用画面で確認できる学習進捗度

インプットの段階と考えると、量としては良いのではないかと思いますね。ただより重要なのは、この「量」を「生きた情報」に変えていくことです。

得た情報に対してしっかりと自分の考えや意見を持って、周囲に伝えていく。そこまでを育成で目指していきたいと考えているので、今後はグループワークなどを通じて、アウトプットする機会も設定していく予定になっています。

 

社員1人ひとりが「パートナー」。最高の育成環境を今後も追求していきたい

―― グロースXをお使いいただいている新卒メンバーの方には、今後どんな価値創出を期待されますか?

やはり何年も業務をしていると、どんどん視野が狭まってしまいがちです。特にお客様目線で突き詰めていくと、良くも悪くもどうしても偏ってしまう部分もあります。

その点、今年の新卒の皆さんは現状、マーケティングという広い視野でフラットに学びができている状態です。ここで得た広い視野・知識を活かして、実務でもより俯瞰的に、様々な視点を持って取り組んでくれるといいなと思っていますね。

―― 御社の採用サイト等を拝見していると、「早くから挑戦できるフィールド」ということを強く掲げていらっしゃいますよね。今日お話をお伺いしていて、その点は一貫したものを感じました。

そうですね。GMOインターネットグループでは、「社員」のことを「仲間」や「パートナー」と呼びます。ここには、グループで働いている全ての人が家族であり、大切な人であるという価値観が反映されています。

こうした価値観は人材育成にも反映されています。育成には時間も工数もかけて、じっくり取り組んでいます。企業によっては、育成は手間もかかるし、なるべくOJTで…といった考え方もあると思うのですが、弊社の場合はみんなが育成に思い入れをもっていると思いますね。

もちろん社内で研修などを完結させれば見えるコストはゼロになりますが、目的に応じてグロースXのようなサービスに投資をすることも必要だと思います。今は大きなコストをかけずに導入できる選択肢も増えているので、育成環境の質を高めるためにも、より柔軟に外部のサービスも活用していきたいですね。

―― 竹中さん、本日はありがとうございました!

 

(インタビューご協力:GMO NIKKO株式会社様)